2011年11月19日

映画鑑賞日記:Moneyball

邦題:『マネーボール(公式サイト)』(2011・米)IMDb logo

メジャーリーグの貧乏球団のGMがマネーボール理論でチームを勝てる球団に育て上げてゆく、based on a true story。

今までも勝てないチームの変貌振りを描いたものはたくさんあった。今回のものが今までのとどう違うかというと…そうねえ。ゼネラル・マネジャーとかいう、普段テレビでゲームを見てるだけでは何してんだかよくわかんない人にスポットが当たっていること。いわゆるスポコンモノではないこと。選手はほんとに駒で、頑張りとか努力とかそういう部分は全く描かれない、どころか選手そのものの扱いが小さいこと。フィクションではないという部分が大きくクローズアップされていること。書き出してみると何の変哲もない作品みたいだけど。ああ、あと、驚異の快進撃で優勝を飾り、全てが丸く収まって万々歳の大団円、ってパターンじゃないところも今までと違う。私はそういうところがいいと思ったけど、カタルシスが来ないと不満を持つ人もいるだろう。

ブラピが巧いという一言に集約していいんだろうか。不思議なほどストンと胸に落ちる、スッキリした後味。ブラピ演じるビリー・ビーンという人にピタリと焦点を当て、彼の人生を綺麗に陰影をつけて浮き立たせる。周囲の人物たちも、「ビリーの姿を浮き立たせるため」の存在。実際の記録映像も多用され、それがきちんと仕事をしている。欲張って色々やろうとしないところがよかったのか。

球団運営もチームプレイだ。でも没個性的な人はチームを引っ張れないし、ただのワガママ一方でも誰もついていけない。不思議なカリスマと、人間味と、プラスアルファ。きっと本物のビリーも噛みタバコを汚く吐き散らし、傲慢なほどにゴリ押しをし、離れて暮らす愛娘には目尻を下げっぱなしの、どうしようもなく愛すべきオヤジなのだろう。統計データを基にする理論を最重要視する一方で、ジンクスにこだわってゲームは中継でしか見ない男。矛盾を抱えて生きる姿がうまく描き出されている。



10点満点中6点。
posted by げんまいちゃ at 00:00| 島根 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | Film | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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