2014年11月15日

映画鑑賞日記: Pozitia copilului

(2013/ルーマニア)IMDb logo  邦題: 『私の、息子


テーマを一言で言うならば、母子間の愛憎というか、そういったところなんだろう。でもこの「愛・憎」って、親子の場合はどこまでもどこまでも深いものになり得て、それは世界共通なんだということが身震いするくらいよくわかる作品だった。

(母親の目から見れば)いつまでたってもしゃんとしない息子が交通事故で子供を死なせてしまう。財力もありあちこちにコネもある両親はありとあらゆる手を使って息子を不起訴にすべく奔走しようとする。一方、前々から両親、特に母親の過干渉を嫌っていた息子は、両親のそういった姿勢に反発し、両者の溝が深まってゆく。

両者の気持ちはものすごくよくわかる。親の「愛」でがんじがらめに縛られ自分で意思決定ができない息子、それを振りほどくためにはこれまでのすべてを破壊することを厭わないくらいの決心が要ること、親はそれを理解したがらず必死になって息子を繋ぎとめようとすること、その一方で独り立ちできない息子に焦燥感を感じていること。

最後のシーンがいい。様々な解釈はあろうと思うけれど。息子が母親に「もう自分とは連絡を取らないでくれ。いつか必ず自分から電話するから。」という。母は動揺し、わかったと素直に返事はできないのだが、二人で被害者宅にお詫びに行った後、どうしても車から降りて自分の言葉で謝罪できなかった息子が最後になって自分の足で被害者の父親に歩み寄っていく。それまで態度を硬化させるばかりだったその父親が、息子と目を合わせて会話し、最後に握手する様子を車のバックミラー越しに見つめる、母親の表情がいい。


10点満点中6点。
ラベル:6/10 Drama
posted by げんまいちゃ at 00:00| 島根 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | Film | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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